低血圧の人は「朝が苦手」とよく言いますが、それは本当なのでしょうか?
ただの惰性で、もう少し寝ていたいから、という理由の言い訳にされることもありますが、本当に低血圧の人にとっては、ほとほと迷惑な話です。
低血圧の一種であると言われている、思春期の子どもたちに多く見られる起立性調節障害(OD)は、朝から午前中にかけて、酷い場合は夕方まで倦怠感が続き、学校を休まなくてはならないほどのものです。
起立性調節障害(OD)ではないにしても、午前中いっぱいは食欲不振であるために、元気が出ないと思っていたら、会社の健康診断で実は低血圧であることが判明したという人も少なくありません。
それでは、なぜ、低血圧の症状は朝に出てくるのでしょう?
ポイントは、交感神経と副交感神経の切り替えです。
そもそも、交感神経とは、体を活動的に動かすことができるようにするもので、昼間に働きます。
逆に、夜は体をリラックスさせるために、副交感神経が優位に働くように切り替わります。
ところが、低血圧の人は、朝になってもこの切り替えがうまくいかず、体にエンジンがかからない状態になってしまうのです。
人の体は、自律神経の働きによって、寝ていても心臓が動き、食後は何もしないでも勝手に消化してくれるようにできています。
この自律神経は、活動を促す交感神経と、体を休める副交感神経があり、それぞれが必要に応じて自動的に切り替わっています。
例えば、昼間は活動的に動けるように交感神経が優位に働き、夜はリラックスして就寝できるように副交感神経が優位に働くというように。
ただし、低血圧の人はこの自律神経の切り替わりがうまくいきません。
よって、夜になっても交感神経が優位に働いており、寝付けないという人も少なくありません。
結果、朝になっても眠くて、体が動かないということになるのです。
「低血圧だから朝が苦手」なのは、朝になっても副交感神経が働きにくいということも一因ですが、夜なかなか寝付けない人が、朝、爽やかに起きることができるはずはないですよね。
「早起きが苦手だと思っていたら、やっぱり低血圧だったんだ」という人がいる一方で、早起きはむしろ得意で、普段は何の自覚症状もないが、血圧測定で低血圧であることが判明したという人もいるでしょう。
低血圧であっても、心がけ次第で、早起きはできるのです。
まず、低血圧だからといって、早起きに苦手意識を持たないことが大切です。
そして、低血圧だからこそ、早起きをして、出かける前までには体にエンジンがかかるようにしておくことを心がけましょう。
そのためには、やはり、夜眠りづらくても、早めに就寝するようにします。
無理やり早く起きるのではなく、温かい飲み物を飲んだり、早めに部屋を暗くして工夫し、快眠できる空間づくりをしてみましょう。